私の亡くなった母と、自分の人生の一部公開

2017年10月13日 10:22
私の母は、宗教という部活に入っていた

その宗教に入っていれば、自分も子どもも幸せに生きていけて、そしてハルマゲドンが来て、地上に楽園が来て、楽しく暮らせると信じていた。

母の死後になって、やっと理解できた事は、こんなことを信じていた母にとって、この世の中は、生きて行くのがとても辛かったのだろうということ。

私がもっと大きくなってから、母の宗教を客観視できていれば、母の気持ちを理解してあげられたけど、10歳前後から、週三回の宗教の集会に出席し、その前には予習をする必要があった事を考えると、自分自身も洗脳され、前後が分からなくなったという可能性が考えられる。

加えて父が、母の入信が本格的になると酒量も増え、父の側にいる事がとても怖くなった。

父は集会に行く事を禁じるばかりで、遊園地に行こうとか、どこかに買い物に行こうとか、そういう楽しみを提供してくれた記憶がない。

ただ、テレビを見ながらタバコを吸い、お酒をチビチビと飲む姿の記憶ばかり。

母が亡くなったあと、しばらくとあるイタコさんのお世話になったのですが、彼女が霊視して私に言った事は
「どこにも居場所がなかったんだね」でした。

それと
「お母さんの期待に応えようと頑張ってたんだね」でした。

私は宗教を感情ではなく、理屈で信じていたので、宗教の方針がかわったのをきっかけに、心が離れ始めた。

それは高校生くらいの時だったけど、親に反抗することができたのは、高校を卒業し、正社員になり、自分で本格的に稼げるようになってからだった。

大げんかになり、手取り13万でも家を出て行けと言われるほど。

22歳に、勤め出ていた会社をやめたあと、とある専門学校に通うことにし、寮に入った。
もっとも、数ヶ月で寮暮らしはやめ、1人で生活をしたが、夜間の学校に通いながら働くなんて、普通の会社が許すはずもなく、変なブラック企業に勤めることになり、当時は気づかなかったけど、恐らくそれで心を病んで、母の元に戻った。

母の元といっても、私が一人暮らしをしている間に、母は20年以上家族で住んだマンションを売り、宗教の繋がりだけをたよりに、知り合いもいないところに引っ越していた。